ギターの地震対策〜保管方法から保険での補償まで

地震で大きく崩れた室内 初心者向け

地震大国日本において大地震はいつ起こってもおかしくありません。大切なギターがある日突然地震で壊れてしまうこともあり得ます。ギターの地震対策について、保管方法から保険での補償まで解説します。

家のなかでの保管

まずは家のなかで保管する際に気を付けたい点を解説します。

スタンドに立てっぱなしにしない

ギターをすぐに弾けるようにするためにスタンドに立てている方も多いかと思いますが、地震対策という意味ではスタンドに立てた状態での保管は推奨できません

大地震が起きればスタンドごと倒れるリスクがあります。

また、スタンド自体は倒れなくても、他のものが倒れたり飛んできたりしてギターにぶつかるかもしれません。

こちらが震度7の地震で室内がどうなるか実験した結果ですが、これだけの揺れが起きることを考えれば出しっぱなしが危険なのは一目瞭然です:

ギターハンガーも危険

おしゃれにギターを飾るためのギターハンガーもやはり危険です。

ロック機能があるものもありますが、震度7にも耐えられることを保証したものを私は見たことがありません。

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【セキュリティ確保する自動ロック機能】ギターのネックをギターホルダーに置くと、自動的にロックされ、ギターが落下するのを防ぎ、あなたの身の安全とギターを守ります。そしてギターを持ち上げると自動的に解放されます。

ギターケースを立てて保管しない

ギターケースに入れれば安全かというと、必ずしもそうとはいえません。

ギターケースを立てて保管して置いた場合、揺れで倒れる危険性があります。スタンドやハンガーに比べるとケースに守られている分強いですが、立てた状態で倒れると衝撃が大きいので危険です。

ギターケースはかさばるので立てて保管したい気持ちはわかりますが、地震のことを考えるなら横にしておいたほうがよいでしょう。

さすがに表面板が上になる形で置いておくのは邪魔でしょうが、側面板が上になるように置くのであればそれほど邪魔にならないのではないでしょうか。

避難したときの注意点

地震の規模や被害によっては避難場所に逃げざるを得ないことがあります。

そのときに気を付けたいのはギターの盗難です。残念ながら火事場泥棒はいつの時代もいるもので、震災があると必ず空き家を狙う不届き者がいます。

このためできれば避難場所にギターを持っていきたいところですが、ほかに大事なものはいろいろとあるでしょうから、ギターは置いて行かざるを得ないかもしれません。

少なくとも玄関や窓の施錠しておいたほうがよいでしょう。後は見つけづらい場所や鍵がかかる場所に保管する位でしょうか。

地震でのギターの被害は保険で補償される

万が一に備えるのであれば、ギターに保険をかけておくと安心です。

火災保険・地震保険でカバー

最もメジャーなのは火災保険(地震保険)でしょう。

その名のとおり、火災や地震で被害を受けた際に補償してくれます。すでに入っている方も多いのではないでしょうか。

注意したいのは、火災保険や地震保険は掛けた金額分だけしか補償されないという点。高価なギターを持っているのであれば、それを考慮した掛け金で契約する必要があります。

このため、高価なギターを買ったら火災保険・地震保険の契約見直しをおすすめします。

また、30万円以上など高価な1個あるいは1組で高い価値を持っているものは「明記物件」として保険証券に明記されなくてはなりません。

楽器の場合は原則書かなくてもよいとされていますが、骨董価値があるようなものは明記物件として申告しておいたほうが無難でしょう。

動産総合保険は地震は対象外

楽器に掛けられる保険としてはほかに動産総合保険がありますが、こちらは地震が対象外であることがあります。

たとえばタカタコーポレーションの楽器保険(動産総合保険)の案内には保険金をお支払いできない場合として、

*地震・噴火・津波、台風・暴風雨・豪雨等による洪水・高潮・土砂崩れ等の水災によって
 生じた損害

引用:タカタコーポレーション

が挙げられています。

このため、楽器保険に加入しているから安心と思い込むのではなく、しっかりと規約を確認してください。

音色や音質の変化は対象外

気を付けたいのは、たとえ地震によって音色や音質に変化が起きても補償されないという点。

損保ジャパンも以下のように明記しています:

※音色・音質の変化の損害はお支払いできません。

引用:損保ジャパン

やはりまずはしっかりと自分で地震対策しなくてはなりません。

そのときは明日かもしれない

地震はいつどこで起こるかわかりません。

残念ながら現在の科学技術を持ってしても正確に予知するのは難しく、明日起きても不思議ではありません。

このため、大切な楽器はすぐにでも地震の対策をおこなうひつようがあります。

対策を怠ったことを後悔しないよう、できることから少しずつはじめてみてはいかがでしょうか。

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