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弦の感想: ダダリオ プロアルテ EXP ノーマルテンション (Pro-Arté EXP Normal Tension EXP45)

3.5
プロアルテEXPノーマル EXP45のパッケージ表
弦の感想

クラシックギター弦の寿命はプレーヤーにとっては重要です。短ければそれだけ交換の頻度が上がり手間とコストが増えます。プロアルテのEXPシリーズは特に寿命の短い低音弦にコーティングを施すことで寿命を延ばす効果を狙った弦です。

以下の記事で本ブログの弦のレビュー/感想/情報記事をまとめています

クラシックギター 弦に関する記事、感想、レビューまとめ
このブログで紹介している弦の感想およびレビュー記事をまとめたものです。記事を追加したらこのページにも追加していきます。ざっくり弦の特徴を知りたい方へ目的や用途に応じたお勧め弦をまとめてみました。こちらをご覧ください。...
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2マイクロメートルの極薄コーティングが寿命を延ばす

プロアルテEXPシリーズ(EXP Classical)は低音弦にコーティングがされています。低音弦にコーティングを施すこと自体は他のメーカーでもアコギ向けとかではやられていたりするのですが、ダダリオのやり方には特徴があります。

ダダリオのコーティングでは、完成した低音弦にコーティングをするのではなく、巻線そのものにコーティングをした後でそれを芯線に巻いているそうです。

完成した弦にコーティングをすると凹凸があるので均一に塗布できず、芯線にも影響したりするのでしょうね。

ダダリオの場合は5/1000mmという極薄のコーティングを巻線にほどこすことによって音質に影響を与えずに寿命を延ばしているそうです。

コーティングは耐水性のポリマーを使用

どのような素材をコーティングに使っているのか気になるところですが、企業秘密なので詳細は明らかにされていません。唯一、耐久性の高い耐水性のポリマーを使用していることだけは公開されています。

耐水性なので汗によってはがれることもなく弦を錆から守り、かつ耐久性の高いポリマーなのでコーティングがはがれてけば立つこともないそうです。

また、極薄のコーティングを均一に施しているので触った感じも普通の弦と違和感がないとか。

錆による劣化に強い?

なぜEXPコーティングが寿命を延ばすのかについては詳しくは書かれていませんが、おそらく錆による劣化を抑えてくれるのでしょう。

以前の記事で、低音弦の劣化は「錆」と「巻線と芯線のずれ」の2種類があることを書きました。

おそらく前者には効果があるのでしょうが、後者には影響がないような気がします。

見た目はいたって普通の低音弦

ではギターに張っていきたいと思います。

プロアルテEXPノーマル EXP45のパッケージ表

パッケージの見た目は普通のプロアルテノーマル(EJ45)とあまり変わりありません。

“Composite Core”とあるので、低音弦の芯線は普通のプロアルテではなく、プロアルテコンポジットと同じものを使っているようです。

プロアルテEXPノーマル EXP45のパッケージ裏

低音弦はコンポジットコアでコーティング付きですが、高音弦はどうかというと普通のプロアルテと同じナイロン弦のようです。

プロアルテEXPノーマルと普通の弦の比較

パッケージを開けて中身を出してみました。普通の低音弦と見た目は全然変わりません

実はこのEXP45、リリースされた当初は低音弦の色が赤茶色でした。そのころはプロアルテコンポジットの上位みたいな位置づけで、3弦にコーヒー色のコンポジット弦と普通のナイロン弦がついていた記憶があります。価格もプロアルテコンポジットよりも高かったです。

それが再リリースされて大幅に値下げされ、低音弦が普通の銀色になり3弦もナイロン弦だけになりました。

プロアルテEXPのコーティング弦と普通の低音弦の比較

上の写真では6弦がEXP45、4弦がラベラ2001です。写真で見ると6弦の方が赤っぽく見える気もしますが、実物はもっと差がないです。

テンションは実は普通のプロアルテノーマル(EJ45)よりも低くなっています:

EXP45EJ45EJ45C
4弦5.61kg7.08kg6.19kg
5弦6.28kg7.21kg6.67kg
6弦6.66kg6.43kg6.92kg

※高音弦は共通

6弦こそEXP45の方が張力が高いですが、4弦と5弦は圧倒的にEXP45の方が低くなっています。コンポジットコアのおかげでテンションを低く抑えられたのでしょうか。

ちなみに、プロアルテコンポジットのノーマルテンション(EJ45C)も表に加えましたが、これもまたEXP45と違います。目指す音の違いなのでしょうね。

スピード感のある低音弦、弾いた感じもまったく違和感なし

まずは特徴のある低音弦ですが、まったく違和感はありません。コーティングの分だけノイズが少ないかな?と思うくらいです。

音に関しては比較的新しいコンポジットコアの芯線を使っているだけあり、現代的な反応の良いスピード感のある音がします

音の太さは控えめですが、それをスピード感で補うタイプです。

上で書いた通りテンションは低めで弾きやすいです。

安定感のある高音弦

高音弦に関しては何も言うことがない安定感のあるプロアルテのナイロン弦です。

暖かみがあり、テンションが低めなので弾きやすい弦になっています。

定評のある音程ももちろん問題ありません。

公称3~4倍の寿命は本当か?

音としては特にとんがっているようなものではなく、安定感のあるものでした。

あとは公称で「3~4倍」と言っている弦の寿命が本当かどうかです。私の予想はEXPコーティングが錆びを防ぐのであまり弾かない人には寿命が長くなるのかな、という気がします。

あとは芯線と巻線のずれによる劣化があまり気にならない人にもいいかもしれません。

また、メーカーとしては弦の摩耗も抑えるといっているので、低音弦が切れるまで使うような人にも向いているかもしれません。

もっと弦の寿命を長くしたい人にはプロアルテの中では比較的安価なので一度試してみることをお勧めします。

(追記): さらに長寿命のXTシリーズが発売されるようです。

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