ギターの温度管理は重要~湿度も大事だけど温度もね

スマホ対応の温湿度計でギターを管理 ギター用品

ギターにとって湿度管理は重要であり、湿度計や調湿剤を使うべきだという話はよく聞きます。しかしながら、湿度だけでなく温度も重要です。温度は楽器にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

温度によってギターに生じる悪影響

温度によってギターにどのような悪影響が発生するのでしょうか。

高すぎる湿度は接着剤の剥がれにつながる

まず、温度が高すぎた場合は、接着剤の剥がれや緩みが発生する可能性があります

高価なクラシックギターには膠(にかわ)が接着剤として使用されるのですが、これを液状にする際には50度~60度くらいの温度で温めます。

人間が快適に暮らしている環境でこのような温度になることはありませんが、

  • 直射日光にさらされた車内
  • 直射日光にさらされたケース内

ではこのような温度になることもあるでしょう。

また、50度に達しなくても、温度が高くなるほど接着力は弱まります

一方、ギターには弦が張ってあり、その合計張力は40kgを超えます。

このため、たとえ50度まで達しなくとも、温度が高くなると接着剤が緩み、最悪ブリッジが取れたりずれたり、ほかの場所の接着にも影響が出ると考えられます。

寒い日は結露に注意

また、もう1つ気をつけたいのが温度差です。

温度が低い環境から温度が高い環境に変わると、空気中の水分がギター表面に冷やされて結露が発生し、水滴が楽器に付く可能性があります

冬に窓ガラスに水滴がつくあれですね。

高級なクラシックギターにはセラックと呼ばれる塗装が使われるのですが、この塗装は水分や湿気に弱いという特性を持っています

水分が付くと、塗装の剥がれ、ケース内側の起毛がくっつく、塗装が白濁する可能性があります。

さらに、塗装されていない内部などに水分が残ることで、カビが発生する可能性もあるでしょう。

また、単純に寒い場所に置いた楽器は冷たくなっており、弾くのがつらいという問題もあります。

温度と湿度を監視し、通知を出してくれる機器がおすすめ

これらの問題を予防するには、ケース内に温湿度計を設置するのがおすすめです。

ただし、ただの温度計や湿度計の場合は、ケースを開けなくては内部の様子が確認できません。

このため、スマートフォンからケース内部の温度や湿度を確認でききるものを使うと良いでしょう。

私は現在、温度と湿度がスマホから確認でき、さらにケース内ではなく楽器内部のモニターができるこちらの機器を使っています。

温度や湿度の上限下限を設定でき、それらをオーバーした場合はスマホから通知が来るので安心です。

また、ほかにも以下のような機器が存在しています。

ご自身の用途にあったものを選ぶのがおすすめです。

もちろん、監視するための機器だけでなく、調湿剤も入れましょう。さすがにケース内にクーラーや暖房を入れることはできませんが、湿度に関しては対策できます。

私は以下の記事のような方法をとっています。

湿度だけではなく温度にも気をつけて

この記事で紹介したように、ギターにとっては湿度だけでなく、温度の管理が重要です。

管理にはスマホから確認できるものが便利であり、通知機能を利用してできるだけ早く温度や湿度を改善することができるでしょう。

大事な楽器を修理に出す必要のないよう、気をつけたいものです。

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